45年以上連続増配が行われており配当利回り4%〜を超えてきている銘柄「ナショナル・フューエル・ガス(NFG)」。
2015年以降株価が下落していますが、ESGの観点からも逆風が続いています。
私みそが「ナショナル・フューエル・ガス(NFG)」基礎知識や投資タイミングなどをお伝えします。
強みや弱みを含めて投資の参考になればと思います。
「ナショナル・フューエル・ガス(NFG)」に投資をする時、増配年数が長いから、という理由だけでなんとなく投資をしていないでしょうか。
もちろん上記のことは事実ではありますが、事業内容や業績もしっかり把握しておかないと、いつの間にか減配危機が訪れていたりするから注意をしましょう。
それでは「ナショナル・フューエル・ガス(NFG)」におけるこれまでのデータをみていきますので、ぜひアナタに合う銘柄であるかを確認して運用を決めてくださいね。
この記事でわかること
「ナショナル・フューエル・ガス(NFG)」の事業内容
株価・配当金・配当利回り推移
売上高・営業利益・純利益推移
キャッシュフロー推移
「ナショナル・フューエル・ガス(NFG)」購入タイミング
みその分析まとめ
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目次
基本情報・事業内容の特徴
ナショナル・フュエル・ガスは、天然ガスの生産、収集、輸送、卸売、販売を行う多角的エネルギー会社である。探査・生産部門、パイプライン・ストレージ部門、集油部門、ユーティリティ部門の各部門を通じて事業を展開している。①主な収益源は、探査・生産部門およびユーティリティ部門である。探査・生産部門では、米国のカリフォルニア州およびアパラチア地域に埋蔵する天然ガスおよび石油の探査、および開発、生産を行っている。ユーティリティ部門では、ニューヨーク西部およびペンシルベニア北西部で小売業者に対し天然ガスの販売、および天然ガス輸送サービスを提供している。
参考:マネックス証券(銘柄スカウター)
上記の説明で1箇所説明したいと思います。
①天然ガスはESGの観点からは微妙な立場にあります。
石炭や石油と比べると環境には優しいのですが、あくまでも比較した場合です。
天然ガスも使用すると環境にはダメージを与えるので、クリーンエネルギーと比べると立場は石炭や石油と変わりません。
ただし、クリーンエネルギーの効率は現在では悪いため、折衷案として液化天然ガス(LNG)が取り立たされていますが、依然として立場は微妙です。
今後は各国のESGに対する関心度合いによっても業績が変動する可能性があるため、今後の業績動向には注目しなければいけません。
配当金推移
きれいな右肩上がりのグラフを描いています。
増配は45年以上記録しているので、安心感はあります。
株価と配当利回りの推移
分配金の増加よりも株価の下落の方が大きいため、実質的に配当利回りが増加しています。
株価だけを見れば割安と感じますが、今後株価が回復するか鍵になります。
売上高・営業利益・純利益・当期利益・キャッシュフロー 推移
企業の成長性に一番危険とされるのが売上高の減少ですが、NFGの売上は残念ながら減少しています。
営業利益は横ばいで踏ん張っていますが、少し心許ないですね。
※営業利益=本業から得られる利益 純利益=本業以外も含めた利益
また高配当銘柄で注目すべき点がフリーキャッシュフローです。
これがマイナスだと利益がない中、無理に配当金を支出していることになります。
NFGはフリーCFも定期的にマイナスになっているので、危険水域ですね。
今後もこの業績が続けば減配も避けられなくなりますので注意が必要です。
【参考】トータルリターン比較(NFG・VYM・HDV・SPYD・VTI)
2015年SPYDが運用されてからの比較をしていますが、トータルリターンではNFGはあまりよくありません。
ちょうどNFG株価下落が始まっている最中からの比較になりますが、増配は続いていたので高配当ETFとなんとか並んでいる状態です。
今後はNFGの事業内容が評価され株価が元の水準まで戻ってくると、圧倒的な配当利回りとトータルリターンを得ることができますが、
複数銘柄で構成されている他高配当ETFとは異なり、NFGは個別株リスクは考えておきましょう。
ESGの観点からも今後の業績が回復するのかが焦点ですね。
【NFG】ナショナル・フューエル・ガス 購入タイミングの目安
購入タイミング
毎月決まった金額を機械的に購入する
安くなった時にまとめて購入する
一番簡単なのが定期積立ですね。例えば毎月25日(給料が入った直後)3万円分購入する。このようにすれば相場の上下に影響されることなく、投資をすることができます。
ただし、投資をするのであれば高配当個別銘柄に関しては株価の変動も大きいため、目標の配当利回りを超えた(株価が下がった)タイミングでまとめて保有した方が良いです。
過去の平均から見ると配当利回りが最低でも4%超えるタイミングで投資を行いたいです。
【NFG】ナショナル・フューエル・ガス みその分析まとめ
ナショナル・フューエル・ガス(NFG) 分析まとめ
増配45年以上だが業績にはやや不安が残る
ESG観点からも逆風は予想される
トータルリターンは株価下落の影響により高配当ETFやVTIより劣る
投資タイミングは配当利回り4%〜だが、上記不安が残る
高配当投資家にとっては現在の株価下落、配当利回り増加を見ると投資をしたくなります。
ただし、業績やESGの逆風を考えると、すぐに株価が回復するとは思いません。
投資をする場合、過去の中でも比較的安値でありますが、さらなる株価下落の可能性もあるので、しっかり2020年以降の業績も確認した上で投資判断をするべきです。
そしてESGがどのくらいNFGに影響するかも見定めなければいけません。
トータルリターンも良いとは言えないため、積極的には選びづらい銘柄でしょう。
ただし、そもそも最終的には長期的なリターンを狙うのか、短期的なインカムを狙うのか。
FIRE(早期リタイア)したいのか、老後のための資金作りなのか。
投資目的によって選ぶ銘柄は変わりますので、一つの参考として捉えていただけると嬉しいです。
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米国個別に関する記事はこちらから
コミュニケーション・サービスセクター
・AT&T(T):米国第2位の携帯電話会社(配当利回り〜7.3%)
・ベライゾン(VZ):米国最大の無線通信会社(配当利回り〜7.3%)
・テレフォン&データシステムズ(TDS);中小携帯通信会社(配当利回り〜3.9%)
・ジョン・ウィリー&サンズ(JW.A):学術雑誌やオンライン教育提供会社(配当利回り〜4.3%)
情報技術セクター
・アイビーエム(IBM):世界175 ヵ国で事業運営(配当利回り〜5.8%)
生活必需品セクター
・アルトリア(MO):タバコ事業_米国業界首位(配当利回り〜8.7%)
・フィリップモリス(PM):たばこ事業_米国除く海外で販売(配当利回り〜6.7%)
・ブリティッシュアメリカンタバコ(BTI):タバコ事業_イギリス本社ADR現地課税なし(配当利回り〜7.9%)
・ユニバーサル(UVV):葉タバコのグローバルサプライヤー(配当利回り〜7.2%)
・ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA):米国拠点大手薬局チェーン(配当利回り〜5.4%)
エネルギーセクター
・エクソンモービル(XOM):世界最大級の石油精製会社(配当利回り〜10.1%)
・シェブロン(CVX):米国2位石油会社(配当利回り〜7.0%)
一般消費財セクター
・ウェイコ・グループ(WEYS):米国を拠点としたフットウェアの販売(配当利回り〜6.0%)
ヘルスケアセクター
・ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ):医薬品/衣料品/消費部門で構成(配当利回り〜3.7%)
・アッヴィ(ABBV):間接リウマチ薬ヒュミラ牽引(配当利回り〜4.3%)
・アボット・ラボラトリーズ(ABT):医療機器/診断機器など販売(配当利回り〜2.7%)
・カーディナルヘルス(CAH):医薬品/医療用品の世界第3位物流業者(配当利回り〜4.5%)
金融セクター
・ピープルズ・ユナイテッド・ファイナンシャル(PBCT):預金390億ドル近くある銀行持株会社(配当利回り〜6.9%)
・マーキュリー・ゼネラル(MCY):主に自動車保険を扱う損害保険会社(配当利回り〜8.6%)
・ユナイテッド・バンクシェアーズ(UBSI):中小銀行会社(配当利回り〜7.5%)
・オールド・リパブリック・インターナショナル(ORI):中小損害保険会社(配当利回り〜8.7%)
・コミュニティー・トラスト・バンコープ(CTBI):小型銀行会社(配当利回り〜5.4%)
・サウスサイド・バンクシェアーズ(SBSI):個人型金融サービス会社(配当利回り〜5.0%)
・ファースト・オブ・ロングアイランド(FLIC):小型金融サービス会社(配当利回り〜4.9%)
・フランクリン・リソーシズ(BEN):投資運用サービス会社(配当利回り〜6.3%)
公益セクター
・ナショナル・フューエル・ガス(NFG):天然ガス/石油の探査生産(配当利回り〜5.2%)
・ネクステラ・エナジー(NEE):発電事業および再生可能エネルギー事業(配当利回り〜4.2%)
・ニュージャージー・リソーシズ(NJR):天然ガス供給会社(配当利回り〜4.7%)
・ネクステラ・エナジー(NWN):天然ガス供給会社(配当利回り〜5.3%)
・MDUリソーシズ・グループ(MDU):売上の約8割建設資材サービス(配当利回り〜4.3%)
・ユージーアイ(UGI):天然ガス供給(配当利回り〜6.3%)
・コンソリデーテッド・エジソン(ED):電気および天然ガス供給(配当利回り〜6.6%)
・ブラック・ヒルズ(BKH):天然ガスおよび電気供給(配当利回り〜4.0%)
BDC銘柄
・エイリス・キャピタル(ARCC):BDC時価総額トップ(配当利回り7.6%〜)
・メイン・ストリート・キャピタル(MAIN):連続増配銘柄(高配当利回り5.4%〜)
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