25年以上連続増配が行われており配当利回り4%〜を超えてきている銘柄「ジョン・ウィリー&サンズ(JW.A)」。
過去のリーマンショックでも減配することなく増配を続けておりますが、最近の株価軟調や業績は少し気になります。
事業内容は学術雑誌、出版、教育など学術業界になるため一定の需要は存在しています。
私みそが「ジョン・ウィリー&サンズ(JW.A)」基礎知識や投資タイミングなどをお伝えします。
強みや弱みを含めて投資の参考になればと思います。
「ジョン・ウィリー&サンズ(JW.A)」に投資をする時、配当利回りが高くなったから、という理由だけでなんとなく投資をしていないでしょうか。
もちろん上記のことは事実ではありますが、事業内容や業績もしっかり把握しておかないと、いつの間にか減配危機が訪れていたりするから注意をしましょう。
それでは「ジョン・ウィリー&サンズ(JW.A)」におけるこれまでのデータをみていきますので、ぜひアナタに合う銘柄であるかを確認して運用を決めてくださいね。
この記事でわかること
「ジョン・ウィリー&サンズ(JW.A)」の事業内容
株価・配当金・配当利回り推移
売上高・営業利益・純利益推移
キャッシュフロー推移
「ジョン・ウィリー&サンズ(JW.A)」購入タイミング
みその分析まとめ
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目次
基本情報・事業内容の特徴
ジョン・ワイリー・アンド・サンズは、学術雑誌、書籍、採用前後の評価と訓練、試験準備資料、オンライン教育プログラム管理ソリューションを提供するの世界有数の企業の一社である。2020年度の収益に占める割合は、デジタル製品やハイテク対応サービスが80%近くを占め、①リサーチ・出版・プラットフォーム部門が約50%、②アカデミック・プロフェッショナルラーニング部門が36%、教育サービス部門が13%であった。地域別では、52%が米国、10%が英国、6%がドイツで、ほかに売上高の5%以上を占める国はない。
参考:マネックス証券(銘柄スカウター)
JW.A HP:https://www.wiley.com/en-jp/investors
上記の説明で2箇所説明したいと思います。
①リサーチ・出版・プラットフォーム部門が総利益の2/3を占めていますが、2020年度4月期には利益を前年比40%ほど落としています。
②教育サービス部門は元々売上高も利益も小さかったのですが、2020年度4月期には大きな赤字(のれんの減損)を計上しました。
一方、2021年第一四半期では全体として前年比プラスとなっていますので、コロナ影響から回復しつつありますが、教育出版リサーチ業界の今後の未来は日本のオンライン教育にもみられるように、一定の需要喚起はありそうです。
現状利益に占める割合はまだ少ないですが、今後はオンラインサービスの普及度合いで利益向上が見込めるのではないかと考えられます。
配当金推移
きれいな右肩上がりのグラフを描いています。
20年前と比べると分配金は10倍以上になっているので、成長スピードはとても早いですね。
株価と配当利回りの推移
配当利回りは過去の中でも高い状態ではありますが、株価の下落によるものであるため、あまり喜しくはありません。
2018年ごろまでは株価は上昇基調でしたが、ここ数年の下落幅は非常に大きいですね。
リーマンショック後のレベルまで株価が下落しています。
増配銘柄ではありますが、特別高配当でもなく株価も軟調であるため、少し物足りなさを感じてしまいます。
売上高・営業利益・純利益・当期利益・キャッシュフロー 推移
企業の成長性に一番危険とされるのが売上高の減少ですが、JW.A売上高はヨコヨコです。
ただ営業利益も純利益も減りつつあるので少し気になります。
(2020年度の純利益マイナスは教育サービス部門のれんの減損が計上されています)
※営業利益=本業から得られる利益 純利益=本業以外も含めた利益
また高配当銘柄で注目すべき点がフリーキャッシュフローです。
これがマイナスだと利益がない中、無理に配当金を支出していることになります。
JW.Aの場合、直近では少し増えていますが長期的には下落傾向であることが気になります。
総じて業績は良くはないがとても悪い、というわけでもないと言う感じです。
【参考】トータルリターン比較(JW.A・VYM・HDV・SPYD・VTI)
2015年SPYDが運用されてからの比較をしていますが、トータルリターンではJW.Aが圧倒的に低いです。
増配は引き続き行われていますが、株価の下落に対する影響が大きすぎますね。
今後はJW.Aの事業内容が評価され株価が元の水準まで戻ってくると、圧倒的な配当利回りとトータルリターンを得ることができますが、他の高配当ETFも同じです。
複数銘柄で構成されている他高配当ETFとは異なり、JW.Aは個別株リスクは考えておきましょう。
【JW.A】ジョン・ウィリー&サンズ 購入タイミングの目安
購入タイミング
毎月決まった金額を機械的に購入する
安くなった時にまとめて購入する
一番簡単なのが定期積立ですね。例えば毎月25日(給料が入った直後)3万円分購入する。このようにすれば相場の上下に影響されることなく、投資をすることができます。
ただし、投資をするのであれば高配当個別銘柄に関しては株価の変動も大きいため、目標の配当利回りを超えた(株価が下がった)タイミングでまとめて保有した方が良いですが、
過去の平均から見ると配当利回りが最低でも2.8%超えるタイミングで投資を行いたいですね。
【JW.A】ジョン・ウィリー&サンズ みその分析まとめ
ジョン・ウィリー&サンズ(JW.A) 分析まとめ
業績はヨコヨコだが利益やCFは長期的に右肩下がり
トータルリターンは高配当ETFやVTIより劣る
高配当投資家にとって選択肢はないが、今後の成長性を考えるならば投資の価値はあるにはある
高配当投資家にとっては現在の株価や配当利回りは少し満足できるものではありません。
業績が良ければ投資をする選択肢があるのですが、残念ながら右肩上がりに成長しているわけでもありません。
その上でJW.Aの事業内容を見ると、リサーチ・出版・プラットフォーム部門における学術雑誌は一定数の需要があり、教育サービス部門においては今後のオンライン教育などにプラスの影響が考えられます。
直近で株価は大きく下落していますが、中長期的には回復するのではないかと考えられます。
上記よりもさらに深く、JW.Aが行う企業活動や今後の成長戦略を読み解いた上で投資をするのであれば問題ありませんが、高配当投資を目的とするのであれば、高配当ETFの方がリスクは小さくリターンは大きいのではないかと思います。
元々配当利回りもそこまで高くなく、株価も直近高値まで上昇しても約2倍です。
またコロナで株価が下落したのであれば、再上昇も早いかもしれませんが株価の下落はそれよりも前から始まっていました。
分散投資先としては珍しい業界であるため、決して悪くはないので投資をするかどうかは判断が分かれそうですね。
そもそも最終的には長期的なリターンを狙うのか、短期的なインカムを狙うのか。
FIRE(早期リタイア)したいのか、老後のための資金作りなのか。
投資目的によって選ぶ銘柄は変わりますので、一つの参考として捉えていただけると嬉しいです。
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米国個別に関する記事はこちらから
コミュニケーション・サービスセクター
・AT&T(T):米国第2位の携帯電話会社(配当利回り〜7.3%)
・ベライゾン(VZ):米国最大の無線通信会社(配当利回り〜7.3%)
・テレフォン&データシステムズ(TDS);中小携帯通信会社(配当利回り〜3.9%)
・ジョン・ウィリー&サンズ(JW.A):学術雑誌やオンライン教育提供会社(配当利回り〜4.3%)
情報技術セクター
・アイビーエム(IBM):世界175 ヵ国で事業運営(配当利回り〜5.8%)
生活必需品セクター
・アルトリア(MO):タバコ事業_米国業界首位(配当利回り〜8.7%)
・フィリップモリス(PM):たばこ事業_米国除く海外で販売(配当利回り〜6.7%)
・ブリティッシュアメリカンタバコ(BTI):タバコ事業_イギリス本社ADR現地課税なし(配当利回り〜7.9%)
・ユニバーサル(UVV):葉タバコのグローバルサプライヤー(配当利回り〜7.2%)
・ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA):米国拠点大手薬局チェーン(配当利回り〜5.4%)
エネルギーセクター
・エクソンモービル(XOM):世界最大級の石油精製会社(配当利回り〜10.1%)
・シェブロン(CVX):米国2位石油会社(配当利回り〜7.0%)
一般消費財セクター
・ウェイコ・グループ(WEYS):米国を拠点としたフットウェアの販売(配当利回り〜6.0%)
ヘルスケアセクター
・ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ):医薬品/衣料品/消費部門で構成(配当利回り〜3.7%)
・アッヴィ(ABBV):間接リウマチ薬ヒュミラ牽引(配当利回り〜4.3%)
・アボット・ラボラトリーズ(ABT):医療機器/診断機器など販売(配当利回り〜2.7%)
・カーディナルヘルス(CAH):医薬品/医療用品の世界第3位物流業者(配当利回り〜4.5%)
金融セクター
・ピープルズ・ユナイテッド・ファイナンシャル(PBCT):預金390億ドル近くある銀行持株会社(配当利回り〜6.9%)
・マーキュリー・ゼネラル(MCY):主に自動車保険を扱う損害保険会社(配当利回り〜8.6%)
・ユナイテッド・バンクシェアーズ(UBSI):中小銀行会社(配当利回り〜7.5%)
・オールド・リパブリック・インターナショナル(ORI):中小損害保険会社(配当利回り〜8.7%)
・コミュニティー・トラスト・バンコープ(CTBI):小型銀行会社(配当利回り〜5.4%)
・サウスサイド・バンクシェアーズ(SBSI):個人型金融サービス会社(配当利回り〜5.0%)
・ファースト・オブ・ロングアイランド(FLIC):小型金融サービス会社(配当利回り〜4.9%)
・フランクリン・リソーシズ(BEN):投資運用サービス会社(配当利回り〜6.3%)
公益セクター
・ナショナル・フューエル・ガス(NFG):天然ガス/石油の探査生産(配当利回り〜5.2%)
・ネクステラ・エナジー(NEE):発電事業および再生可能エネルギー事業(配当利回り〜4.2%)
・ニュージャージー・リソーシズ(NJR):天然ガス供給会社(配当利回り〜4.7%)
・ネクステラ・エナジー(NWN):天然ガス供給会社(配当利回り〜5.3%)
・MDUリソーシズ・グループ(MDU):売上の約8割建設資材サービス(配当利回り〜4.3%)
・ユージーアイ(UGI):天然ガス供給(配当利回り〜6.3%)
・コンソリデーテッド・エジソン(ED):電気および天然ガス供給(配当利回り〜6.6%)
・ブラック・ヒルズ(BKH):天然ガスおよび電気供給(配当利回り〜4.0%)
BDC銘柄
・エイリス・キャピタル(ARCC):BDC時価総額トップ(配当利回り7.6%〜)
・メイン・ストリート・キャピタル(MAIN):連続増配銘柄(高配当利回り5.4%〜)
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